第2回タイムスまんが大賞 審査結果

 

タイムスまんが大賞の大賞・奨励賞・入選作品を2026年1月31日(土)まで期間限定で公開します。
また「第77回沖展」の併催イベントとして2026年3月21日(土)から4月5日(日)まで沖展会場内(ANA ARENA 浦添 浦添市民体育館)で入賞・入選を展示します。さらに1次通過作品も展示予定です。ぜひご観覧下さい。(※観覧には別途沖展の入場券が必要となります。)

 

 テーマ:戦後80年

 応募総数 1枚まんが部門 62点 ストーリー部門 18点
 大賞・・・ストーリー部門 1点
 奨励賞・・1枚まんが部門 3点 ストーリー部門 3点
 入選・・・1枚まんが部門 5点
 1次通過合計作品・・・1枚まんが部門 36点、ストーリー部門 9点

【総評】


なかいま強 委員

「『戦後80年』というディープなテーマにペン一本で果敢に挑んだ応募者全員に拍手を送ります。真正面から向き合った作品、視点をずらしたり、コミカルな味を加えたりとユニークな作品が集まりました。今回の大賞作は、画力、表現力、構成力、どれを取っても頭2つ抜きん出ていました。おめでとう!」
大城さとし 委員
「難しいテーマではありましたが、上手く漫画に落とし込んだ作品やユーモアを交えた作品が多く、喜びを隠せませんでした。新設されたストーリー漫画も見ごたえがあり、漫画を描きたいというエネルギーをひしひしと感じました。すべての応募者に感謝!」
空えぐみ 委員
「第二回の今回はとても難しいお題となり、身の引き締まる思いで読ませて頂きました。皆様の苦闘が伝わる力作の中で、いかに自身の色を題材に昇華させているかを重視し選考させて頂きました。」
島袋直子 委員
「テーマが難しかったのか、応募数が激減。それでも若い方も「戦後80年」を自分の課題として捉えているのが伺えた。1枚まんがは限られたスペースで唸らせるものや、本格的な時事まんがが寄せられ、レベルが上がった。ストーリーまんがも加わり、前回1枚で表現し足りなかった方がこれぞとばかりに応募したようだ。ページが増えた分、表現力も向上。次回は応募数が増えるのを期待。」

【沖縄タイムスまんが大賞 1点】

「ゆびきりげんまん」あがた

審査員からのコメント

「単純な線でしっかりとこなれた絵が描けていて、センスの良さを感じる。点だけの目にも表情を感じさせる表現力の高さ、動物をかわいく描くことができるのも強みになる。モノクロ回想シーンにも心にしみる絵力を感じます。」(なかいま強)
「1本目の衝撃、完成度の高さ、ピリッとさせるラスト、素晴らしい!」(大城さとし)
「読むとくすりと笑ってしまう空気感がとても素晴らしく、題材への繋げ方も素晴らしいです。」(空えぐみ)
「上手い。カラーとモノクロの使い方もいい。楽しい4コマと思いきや、最後の1ページはツラい話に。そのまま楽しい話で終わってもいいが、これはコレでありかも」(島袋直子)

【奨励賞 6点】

 

「再生」渡邊尚子

審査員からのコメント

「心象風景の表現がとても上手。道の向こうにあるものが明るく平和な未来であってほしいという願いかな。」(なかいま強)
「1枚でここまで表現できる感性に脱帽です」(大城さとし)
「一枚の漫画でとても上手くまとめられていて、一コマ一コマ意味を考えさせられるような作品です。」(空えぐみ)
「サイレントに近い表現で、短い流れの中で上手く表現。すべて横割りにしたのも効果的」(島袋直子)

「戦争を知らないオバーたち」玉城綾音

審査員からのコメント

「映像を見てるであろう表現を顔のテリだけで表すセンス。母・おばあ・ひーおばあの絵柄の描き分け。秀逸。母と赤ちゃん(カラー)→ひーおばあ、だんだん色あせていくのもナイス」(なかいま強)
「シンプルながら多彩な表現、リアルな話を聞く難しさがユニークに描けていてすごい!」(大城さとし)
「4コマ目の空気感と問題定義の表現がとても上手く描いているなと感じました。」(空えぐみ)
「戦後80年の現状が伝わる、笑える話。シンプルだが、おばーだけリアルなのはなぜ?実生活でありがちだが面白い」(島袋直子)

 

 


 

 


「がんばったウチナンチュー、がんばるウチナンチュー」富盛敏秀

審査員からのコメント

「すでにプロのイラストレーター。似顔絵のレベルも高い。タイムスでコーナー作ってあげて」(なかいま強)
「上手すぎます、タイムスは風刺漫画としてオファー出すべき」(大城さとし)
「絵がとてもお上手で、プロ並だなと感じました。」(空えぐみ)
「新聞に載りそうな1コママンガ。上手い。プロ?ウチナーンチュのガンバリを歴代の知事で表現しているのが面白い。オバーが紛れ込んでるのもいい」(島袋直子)

  

 


 

「ぼくらイエネコのように」おくはらそうあ

審査員からのコメント

「絵本のような空気感の中、すべてのコマに描かれる沖縄のリアル、皮肉が効いてます!そんなことよりバイクに乗ったネコさんが猫背すぎてかわいい」(大城さとし)
「サイレント漫画からの最後の印象的なセリフに痺れました。」(空えぐみ)
「ほのぼのとした画風が作品に合ってる。何も無いと思いきや、基地問題を浮かび上がらせてるのがいい。サイレントと思わせ、最後に一言が効いてる。」(島袋直子)

 


「マジムンライト びっくり!沖縄の歴史大冒険」須藤学

審査員からのコメント

「歴史学習漫画にぴったり!とても読みやすく、小ボケの量もちょうどよかった。マジムンライトはどこで買えますか?」(大城さとし)
「絵や漫画、話の構成、テーマへの導入がとても素晴らしいと感じました。」(空えぐみ)
「戦後80年をとっかかりにした沖縄歴史学習マンガ。上手い。プロ?わかりやすくまとめている。沖縄の歴史がかけ足でわかる」(島袋直子)

 


 

 

「2025飛散したカケラ」仲本ナナ

審査員からのコメント

「画力、ホラー描写、見せ方、全体のレベルが高く尊敬します!小ネタも楽しく見られました」(大城さとし)
「ホラーテイストな作風から題材に繋げるところが他にない発想だと感じました。」(空えぐみ)
「上手い。プロ?エッセイ調なのでまとまりが無いようで、3つの話をちゃんとまとめている。プロマンガ家の表現力。」(島袋直子)

 

【 入選  5点】

 

「ねーねー」ねこ。(専修学校インターナショナルデザインアカデミー)

 

「いつか絶対分かるように•••」古堅向日葵(専修学校インターナショナルデザインアカデミー)

「平和を願う」ウエズタカシ

「お爺ちゃんと孫の戦後80年」宮城讓也

「ウートートー」ひが(金城中学校)